アフリカの二面性
仕事柄、日本とアフリカを行ったり来たりしています。日本に滞在している時は、小学生から大学生、社会人までアフリカの話をする機会があります。写真やビデオを多く使い、イメージを膨らませやすいように工夫しています。幸い、私たちの主な業務は、理科教育、算数教育で、現地の学校や子どもたちについての情報がたくさんあります。
小学生には
「アフリカっておもしろいね」って思ってもらえるように。
中学生や高校生には
「将来、行ってみたいな」と感じてもらえるように。
大学生や社会人には
「ぜひ協力隊に応募してみたい」と思ってもらえるように。
感想文を見ると、いずれの場合も、「アフリカってキツそうだけど、楽しそうだ」ということは伝わっているようで、ホッと安心します。アフリカについてお話しする時には、いつも、その二面性について気を付けています。
2050年のナイジェリアのGNPは日本を上回っているという予想もあります。本当にそうなるかはさておき、アフリカに可能性があることは確かなようで、将来のお客さんとして、今からお付き合いを始めておくことが必要です。
日本は少子高齢化が進み、将来の児童・生徒の数は今よりもっと少なくなるでしょう。日本の教育を支えてきた産業(教科書会社、教材会社など)が先細りしてしまう前に、アフリカの市場に出て行くことも可能性の一つです。
これらの産業が衰退すれば、日本の教育が立ち行かなくなる可能性があります。
多くの日本人が、海外に出て、外から日本を見て、日本の良さに気が付きます。私もそうでした。当たり前に受けてきた日本の教育の素晴らしさを、アフリカの教育現場に身を置きながら、日々確認しています。
私たちは、アフリカの次世代を育てる仕事をしていますが、それは、同時に日本の次世代を育てることだと考えています。20年近く前、私たちがアフリカで教えた生徒たちが教師になっているとFacebookで知ったりすると嬉しいものです。
日本でも、私たちの話を聞いてくれた人が成長して、私たちの仲間として一緒のフィールドに立ってくれたら…。そんな日が来ることを夢見ています。